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【と き】2002年7月~10月末
【と こ ろ】弁天サロン/屋根裏の間
【主 催】島を美しくつくる会/いにしえ分科会
【料 金】無料 |
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大正~昭和の時代にタイムスリップしたかのような、どこか懐かしい空間…。その時代を体験した人もそうでない人も、会場を訪れた人はみな、そんな想いにとらわれたのではないでしょうか。それは、佐久島という島全体が今なお昔ながらの姿をとどめているからだと思います。つい昨日までこの民具たちが、浜辺や庭先でカタコト音を鳴らしていたような気がするのです。もちろん実際にはこの島の時間も確実に流れ、漁具や農具も機械化が進んで、普段これらの民具は蔵や廃屋の片隅で眠っています。久々に日の目を浴びた彼らは、静かに、かつ雄弁に、いろいろなことを物語ってくれました。機械化や合理化によって便利になったこと、逆に失われてしまったもの、かつての苦労、その苦労の上に成り立っている現在の暮らし…。たとえば漁具の「イシコとりマンガー」は戦後の食糧難の折に使われたもので、ヒトデやイシコなど畑の肥料になるものなら何でも捕ったといいます。道具を眺めているうち、私たち若い世代の島民の脳裏にも、島に流れた時間とできごとが浮かんできました。訪れた人々にも同じような想いを感じていただけたのなら幸いです。 |
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